hunahunasan’s blog

韓国や韓国語に触れよう!

韓国の大統領選挙について

韓国の大統領選挙制度を詳しくみてみましょう

 

1. 韓国の第20代大統領選挙が2022年3月9日(水)に行われ、野党「国民の力」候補の尹錫悦(ユン・ソクヨル)検事総長(61)が当選しました。与党「共に民主党」候補の李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事との投票数の差はわずか26万票で、得票率の差は0.8ポイントでした。


2. 韓国の大統領の任期は、1回の期間だけ大統領に在職できる単任制であり、その任期は5年で、つまり選挙も5年ごとに行われますが、選挙方式は国民の投票による直接選挙です。


3. しかし、韓国の大統領選挙が最初から直接選挙(직접선거)をしてきたわけ(해 온 것)ではありません(은 아닙니다)。 韓国は1948年大韓民国政府が樹立して以来、様々な選挙制度を試みており、1987年の憲法改正により、現在の直接選挙方式を施行しています。


4. 大統領選挙は、18歳以上の韓国国民は選挙権があります。


5. では、第1代目から現在までの韓国の大統領選挙の歴史を振り返ってみます。まず1948年第1共和国(第1代目-4代目まで)の発足とともに、大統領選挙が国会議員による間接選挙方式で行われ、李承晩(イ・スンマン)大統領が当選します。


6. しかし、第4代大統領選挙が不正による当選により無効が宣言され、1960年再び第4代大統領選挙が間接選挙方式で行われ、尹潽善(ユン·ボソン)大統領が当選します。 同時に第2共和国が発足します。


7.  翌年1961年5月16日韓国に軍部クーデターが発生し、これにより韓国は過渡体制に突入します。


8.  1963年第5代大統領選挙では初めて直接投票方式で選挙が行われましたが、この時クーデターを起こした朴正煕(パク・ジョンヒ)が出馬して国民の審判を受けました。 結果は、朴正煕が当選し、第3共和国(大統領5-7代目まで)が発足します。


9.  続いて、第6代大統領選挙(1967年)、第7代大統領選挙(1971年)も直接選挙方式で行われ、いずれも朴正煕が当選します。


10.  ところが、1972年になると朴正煕は維新憲法を断行し、長期執権の土台を作り、改めて間接選挙方式を通じて第8代目の大統領になります(第4共和国、8-11代目まで)。しかし、1979年朴大統領の部下が撃った銃弾に撃たれて朴大統領は亡くなってしまいます。


11.  その後、再び軍部クーデターが発生し、クーデターを起こした全斗煥(チョン·ドゥファン)が1980年に間接選挙方式で大統領になります。


12. 全斗煥は、すぐに韓国の大統領を任期7年の単任制とする新しい憲法をつくり,これにより間接選挙による投票方式で再び全斗煥が第12代大統領に当選します(これが第5共和国です)。


13.  1987年全斗煥大統領の任期が終わるやいなや、国民の強い要求により、直接選挙方式による大統領選挙が施行され、この年盧泰愚(ノ・テウ)氏が第13代大統領に当選します。 この時から韓国の大統領5年単任制が実施され、第6共和国が現在も進行中です。


14. ちなみに、第14代大統領は金泳三(キム・ヨンサム)氏、第15代大統領は金大中(キム・デジュン)氏、第16代大統領は盧武鉉ノ・ムヒョン)氏、第17代大統領は李明博(イ・ミョンバク)氏、第18代大統領は朴槿恵(パク・クネ)、そして第19代大統領は文在寅ムン・ジェイン)氏です。


ハングル文法
上の3番文章の「直接選挙(직접선거)をしてきたわけ(해 온 것)ではありません(은 아닙니다)。」を解説します。

f:id:hunahunasan:20220219133838j:plain

~ではありません